採用だけが、会社を変える(HRMサイクルのススメ)

投稿日:2018年04月17日

 

企業成長を考える上で、組織戦略は非常に重要です。どんな人材を採用し、どのような育成をするべきか?その方針いかんで同じビジネスモデルであっても、競争優位性のある会社になることもあれば、そうでない会社になることもあります。それだけ「採用」と「育成」は大事なものであることは、どんな経営者であれ自覚されていることだと思います。

 

良く経営者の方に聞かれる質問があります。

 

「採用と育成、どっちが大事か?」

 

という議題です。中小企業には優秀な人材は集まりにくい。だとすれば、もっと教育を大切にする必要があるのではないか?という質問です。当然教育は大事です。が、多くの企業を支援させていただき、1つの答えを感じています。

 

それは、

「採用は、教育を凌駕する」ということです。

 

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「採用は、育成を凌駕する」

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採用の時点でその人材が活躍するか否か?はある程度決まっています。初めから能力の低い人材を採用して、どんなに教育を施したところで、優秀な人材にかなうはずもありません。一方で、「最適な教育制度がなければ、優秀な素材を持っていても活躍させることができない」ということも事実です。ですから、当然、教育は大事です。ですが、教育制度がなければ、優秀な人材を活躍させることができませんが、教育で優秀な人材を生み出すことはできません。「採用の時点で勝負はついている」これが、100棟ビルダーを支援させていただく中で確信した事実です。

 

 

プロ野球界で名将と言われる野村監督。

彼が古田を育てたと言われていますが、それ以上に愛情を持って育てた息子(野村克則)は古田ほどの活躍をしませんでした。古田は、教育によって一流選手になったのではなく、彼自身の才能によって一流選手になったのです。

 

人は育つものではありません。初めから育つ人材を採用する。これを「エントリーマネジメント」と呼びます。エントリーマネジメントを戦略的に行うことで、優秀な人材を集め、採用する手法を確立している会社と、そうでない会社では企業の成長速度に大きな差を生むことになります。

 

 

<優秀な人材を採用するための3STEP>

 

①自社にとって優秀な人材とは?を定義し、

②採用コンセプトで優秀な人材を集め、

③ビジョン、期待する役割、自社のUSPで口説く

 

採用戦略を考え抜いていないまま、人材を見極める経営者の方を良く見かけます。しかし、それでは優秀な人材を育てることはできません。たった1人優秀な人材が入社するだけで会社は変わります。弊社のクライアント企業様でも、1人の設計士によって企業のデザイン力があがった、1人の設計営業によって平均単価が3000万円まであがった、1人の現場監督によって現場管理25棟/人・年になった、など企業の優位性を作ってしまう人材が入社されることは少なくありません。採用コンセプト、採用フロー、惹きつけなどを戦略的に組むことで、優秀な人材を集め、口説くことは可能となります。

 

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「HRMサイクル」を回す

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企業には、HRMサイクルが存在しています。

 

 

 

まず、毎年優秀な人材を採用する。

 

①末っ子理論

新しい人材の採用により、常に新しい風を入れ、今いる人材が成長するような組織風土を作ります。

毎年、新しい人材が入ることで、今いる人材が成長しようとする効果を、「末っ子理論」と我々は呼んでいますが、後が入って来なければ、人間は成長しにくい。ということが組織論としてハーバードの研究で明らかになっています。また、採用過程に既存社員(リクルーター)を巻き込むことで、会社視点・経営視点を養う効果があり、組織のモチベーションを高めることを可能とします。

 

次に、標準化・教育制度を企画実行する。

 

②組織化によるHRM回転

常に新しい人が入ることで、毎年生まれる企業の成果やノウハウを標準化し、教育制度にすることで、企業の提供サービスの平均値を上げ続けることを可能にします。人が入らなければ、常に標準化をブラッシュアップすることもありませんから、サービスが向上しにくい。新しい標準を作り、人を育て、評価し、HRMサイクルを回転させることで、昨年より今年、今年より来年と組織を強くすることができます。

 

③エグジットマネジメント

企業が成長する過程で、必ず組織にはネガティブリーダーが生まれます。これも多くの企業成長・組織戦略の研究で明らかになっている事実ですが、業績を上げ、企業文化を作れる人だけが、企業においてリーダーであるべきです。仕事はできるが、人を育てることができない、若手の離職の理由となっている、ネガティブな風土を作っているなど、企業におけるネガティブリーダーは、企業を衰退させる最も有効な人材です。

 

かつてGEにおいては、業績を上げていても、企業文化を作れないマネージャー・幹部を厳格に処理したという話は有名ですが、企業文化は企業そのものです。どんなに数字を上げても、人を潰す、文化を壊す、ビジョンに共感していない人材は会社にとってマイナスとなります。

 

 

毎年優秀な人材を採用し、価値観の合わない人間が自然と代謝するエグジットマネジメントをすることが、中長期的な企業成長につながります。逆を言えば、採用が止まっている会社、HRMサイクルが止まっている会社は、ネガティブリーダーが存在し続け、サイレントボマーとして企業の成長を止めていくことになります。

 

 

【結論】

・採用は、教育を凌駕する

・HRMサイクルを回し、強い会社を作ることが成長原動力

・エントリーマネジメントとエグジットマネジメントが重要

 

採用や組織運営にお悩みの方は、是非「100棟ビルダーの作り方 無料相談会」をご利用下さい。

マーケティングは重要です。商品戦略も重要です。営業や設計も重要です。

でも、良い組織を作ることなくして100棟ビルダーにはなれない。これが事実ではないでしょうか?

 

2018年4月17日 投稿|     

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