「30棟安定説は究極の危険説」
投稿日:2014年11月24日
新築着工棟数が減少する市場環境の中で、年間完工棟数10棟以下の企業数がどんどん減少して行きます。そんな環境の中で上を目指さない会社は、退場を迫られていますし、全国の工務店経営者の中に、一先ず30棟ビルダーまで行こう!という風潮があります。
上を目指すことはいい事ですが、30棟を目指す成長のさせ方と50棟を目指す成長のさせ方ではやり方が全然異なりますので、30棟を目指した成長をすると、50棟を目指しにくい状況が生まれます。
「50棟なんて望まないよ。ウチは30棟もやれば満足だよ。」
という中小企業経営者は、ものすごく多いですが、これはものすごく危険です。
成長を目指す理由には2つの側面がありまして、1つはポジティブナ成長欲求なのですが、もう1つはネガティブなリスク回避があります。それはどのようなものでしょうか?実は経営者は、会社を潰さないために成長を目指すしかないということです。
30棟安定説には2つの市場前提が必要です。
1.組織が安定していること
スタッフの年齢が入れ替わりにより、ある一定の年齢に保たれ、営業や施工など役割分担に穴が空かないこと。そんな安定組織状態は、まず無理です。
2.市場が安定していること
仕事が安定的にとれており、かつ、新規参入の危機にさらされないこと。
この2つが成立して始めて安定説が成り立ちます。全国、320社以上の住宅経営サポートさせていただいておりまして、よくあるのは、「市場原理による衰退、倒産」です。
昨年まで30棟契約とれてた会社が、
⚫︎若手新規設計事務所の参入で初年度10棟、次年度20棟と契約を取り、30→15棟まで減少して衰退してしまう。
⚫︎営業マンが辞めてしまって、年間契約が10棟減少し、30棟契約がもう取れなくなってしまう。
⚫︎経営者、広告担当、設計の年齢が上がり、市場(お客様)との年齢差が生まれ、徐々に年間契約が落ちていく。※緩やかな衰退のため、気づいた時には手遅れ。
このようなパターンは、ものすごく多く、あっという間に会社は衰退してしまいます。このような状態を避けるためには、成長前提で、若手を採用育成し、穴があきにくい組織を作り、新規参入者を伸ばさせない対抗策を持たなければいけません。
今が好調。あるいは、30棟でいい。そんな気持ちを経営者が持っていると、本当に1.2年でガクッと業績を落とし、再び上がることはかなり難しい状況に追い込まれてしまいます。
究極の危険経営は、ここにあります。いかに、自社を成長させ、守ればいいのか?ここには経営戦略が必要不可欠です。
ご興味の方は、他社事例も含めてご相談させていただきますので、「無料経営相談」をご利用下さい。